空っぽの知識
 かたよりまくった読書くんの日記
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仮面ライダーウィザード 視聴終了



 仮面ライダーウィザードが実質的な最終回を迎えました。


 初めてリアルタイムで視聴したライダーと言うことで、感慨深いものもある……はずなんだけど、まあみなさんのご想像通り、あまりいい評価で見終わったとは言えない作品となってしまいました。


 振り返る意味も込めて感想でも書こうと思う。






 とりあえず、最初は良かった点からあげていこうか



○よかった点

・ウィザードのデザインとアクション
 スタイリッシュなデザインは、見ていて素直にかっこいいと言えるライダーだった。腰のマントも、動くとものすごくかっこいいし。アクションも、派手なCGを多用しないでも、余裕のある動きをさせることで強いライダーを見せてくれていたし。(まあ、後半はアクションも微妙になっていったが……)


・晴人のキャラクター(前半)
 操真晴人という、どこか飄々としていて、きっちり締める時には締める、ユーモアのわかるかっこよさがある主人公というのが、初期は本当によかった。しかしそれはどこか無理をしている強さで、ところどころに人間的な弱さが見え隠れする、というのも好みだったし。(ただし、演出は酷かった。もうちょっと魅せ方を変えるだけでもっと説得力があったはずなのに。おかげで後半はry)


・2号ライダー、仁藤功介のキャラクター
 初登場時は、また話を聞かない面倒くさい2号ライダーか、と思わされたが、回を重ねるごとにそのイケメン度の高まりはとどまることを知らず、最終的には主人公よりも主人公らしい活躍をするほどになっていた。
 後半、ぐっだぐだになってしまったストーリーを形だけでも保つことができたのは、こいつのおかげと言っても過言ではない。おばあちゃん回、譲の回、そしてサバト阻止のあたりは本当にかっこよかった。


・一部のシナリオ
 ぶっちゃけウィザードは全体的なシナリオの完成度が低いと思うのだけれども、その中でもよかったと思える回がいくつかある

 フレイムドラゴン回
 晴人のトラウマを克服し、ドラゴンの力を初めて使う回。この時は、『絶望』と言うものを真正面から突き付けてきて晴人が本当に追い詰められていたのと、それを跳ね返す『希望』でフェニックスを圧倒するというカタルシスがあった回だった。
 この回に関しては文句はほんとない。しいて言うなら晴人の弱音がなんかヒス入ってて微妙だったくらいか。

 フェニックス決着回
 正直凜子ちゃん回りの話の流れは「いやいや……」と言いたくなる展開ではあったけれど、それでも傷つけられた仲間のために立ち上がり、強敵であるフェニックスを倒すという流れは燃えた。「お前にフィナーレはない」はこれまでのことを考えると鳥肌が立つくらいかっこいいセリフ。ってかぶっちゃけ晴人の全盛期。
 惜しむらくはフェニックスと凜子ちゃんの交流。ファントムに歩み寄ろうとするが、裏切られる、というテーマはいいんだけれども、魅せ方がひどい。もっと凜子ちゃんがフェニックスに感情移入するような導入にするべきだったのと、すべてが終わった後に、心を通わせることができなかった切なさを表現してほしかった。

 功介おばあちゃん回
 これはほんといい話だった。功介のキャラクターの成り立ちを補完し、その上で功介の成長を描くというきれいにまとまったシナリオ。また、おばあちゃんの「私を絶望させなさい」などと言った発言から、人間の強さと愛情を見せてくれていて、ほんといいシナリオだなと思う。

 インフィニティ回
 話の流れはいいんだ。話の流れは。話自体は好みなんだ。
 問題は見せ方。ここまでほぼ空気だったコヨミを今更クローズアップし、視聴者がまったく感情移入できない状態で晴人が涙を流して、それがなんか知らんが指輪になるという。しかも死んだはずのドラゴンが何の説明もなく復活する。わけがわからないよ。
 ただ話自体は好みなんだ。好みだからこそむかつくんだ。晴人があくまで自分一人で背負うタイプの主人公であるということを強調するような話だからこそ、今後への期待を高まったし(もっともその期待は裏切られるが)

 グレムリン回
 シリアルキラーをここまで描いてくるとは思わなかったので、不意を突かれてすごい面白かった。まるで平成一期のようなホラー展開が、ほんとに面白かった。
 ただし、前編のラスト、お前は許さん。ゲートほっといて敵幹部をたすけにいくヒーローとかどこにいるんだよ。マジでわけわからんわ。フォローぐらいいれろよ。






 …………

 驚きなのが、良い点を挙げようとしてもこれ以上思い浮かばないところなわけだが。
 しかも良い点挙げながら文句言ってるし。すげぇ。ウィザードすげぇ。




○悪かった点


 ……………多すぎて何から言っていいやら。


 とりあえず、脚本、キャラクター、設定の順で悪いのは確実。

 ほんと、脚本もうちょっとどうにかならんかったのかよ……。ぐだぐだと中だるみするだけならまだしも、キャラに謎の行動をとらせたり、無理やり商品販促のためのテコ入れしたり、設定を全く生かしていなかったり……。少なくとも『絶望』に対する描き方が全然足りないし、おかげで晴人の言う『希望』が口先だけになってしまっている。

 ゲスト回自体は別にかまわないんだけれど、そこでせめてコヨミを絡ませていかないと、クライマックスの説得力がなくなるというのを想像しなかったのだろうか。そして、晴人がコヨミにいかに依存しているのか。ゲートを救うのは、代償行為であるような魅せ方とか、もっとしておくべきだった。
 キャラの扱い方もへたくそというか、凜子と舜平という二人を、ほんとただの協力者としてしか使っていなかったのがもったいない。凜子に関しては、フェニックスとの交流みたいな使い方もされていたのでまだマシだったが、舜平ことチンプイは、ほんとなんでこいついるの?ってレベルなのが……。たとえば、晴人のことをいつも見ているからこそ、その晴人の生き方の危うさなんかを指摘するような展開が少しでもあれば。そして、この二人がコヨミともうちょっと交流するだけでも、中盤のコヨミの空気化は避けられたはずだ。

 真相のあたりにしても、儀式に魔法使いが三人必要というのをもっと早くやって、メイジの活躍を増やすだけでも、話にメリハリがついたんじゃないかと思う。あとメイジのデザインはもっと差別化してやれよ……。
 後半、急にコヨミがクローズアップされ、そして視聴者からすればバレバレだった白魔=ワイズマンが判明してから、一気に話の規模が小さくなってしまったのも残念すぎる。結局マッチポンプでしかなくて、伏線を一気に回収するカタルシスはあっても、そのあとの話の盛り上がりがなくなってしまうというリスクに対する準備が全くなかった。グレムリンがその役割を負ってはいたけれど、どうせなら第三勢力的なものも用意していれば……と思わずにはいられない(財団Xとか……)


 こうやって考えると、何から何まで『あとちょっと』何かをするだけで評価が変わったんじゃないかと思わせるあたりが本当に惜しい。


 最終的に、ウィザードは、人々の最後の希望になる晴人が、自分の希望のために戦う、っていう帰結をしたわけだけれど、それ自体もすごくいい話なのに、肝心の『人々の最後の希望』に晴人がなりきれていない(ように見えてしまう)ことが問題だと思う。
 結局口だけというか、何が最後の希望なんだよって思う。追い詰められて絶望して、もう何もすがるものがない、って時に、「まだ俺がいる」と言った風に助けにくるヒーロー。最後の最後に、救いを求めるべき象徴。それこそが『最後の希望』であるはずだが、そこまで追い詰められたような話は皆無であり、むしろゲートは勝手に絶望から逃れて、ウィザードは敵を倒すだけの装置となっているような回ばかりだった。
 そんな晴人が、終盤は自分の身内であるコヨミのことばかりを口にし始めて、一般人なんて二の次な行動に出始めたもんだから、そりゃあキャラがぶれていると言われても仕方ないわ。 

 それまで身を粉にして、人のために戦い続けた主人公が、本当に大切なものを失いそうになった時に葛藤しながらも大切なものを優先する――といったような流れだったら、賛否両論になるかもしれませんが、物語としてのメリハリはついたと思いますし、晴人のキャラクターももっと濃いものになったはず。
 個人的には、苦しみながらも自分の気持ちを優先して闘う、っていう展開はすごい好きだから、終盤は好きな話のタイプなはずなんだ。けど、晴人があまりにも自分勝手すぎるので、その魅力がまったくなくなってしまった。


 本当に……ほんっとうに残念な作品だと思う。



 そんな感じで、残念なライダー、ウィザードというのが自分の感想。
 まあなんだかんだで一年間追ってきたので、愛着はあるんだけれど、ほかのライダーを見た時みたいに、真似をしたいライダーじゃなかった。ほかのライダーは、見ている時は年甲斐もなくその真似をしてたのになぁ……。


 あと、最後に一つ。
 全体的に脚本が残念だったけれど、その中でも断トツで酷かった石橋脚本回は許さない。




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ファイズと人退





 仮面ライダー555の小説版と人類は衰退しましたのアニメファンブック買いました。





 ファイズ小説版から

 昔出たという『異形の花々』の再録と加筆と言うことで、現在手に入らない状態のそれを読めるというだけでうれしい限りです。悪名高き暴行ありダルマあり虐待ありというおおよそ子供向けとは思えない内容と聞いていましたが……うん、本気でその通りだったからびっくりだわ。

 この一冊の中に七人のキャラクターのエピソードをちゃんと入れ込んでいるところがすごいなぁ。TV版の後半の愚だ愚だ感は本当になんだったんだ……。
 ひどい(いい意味で)、と言われていた理由は読むとわかる感じですね。無駄にバイオレンスしているわけじゃなくて、ちゃんとキャラクターの味付けに必要があってされているところがあるので。しかし、本編では曲がりなりにもヒーローとして扱われていたはずの、草加の小説版での扱いェ……。
 うん、まあTV版のころから嫌いだったけど、こいつガチでクズだなww

 たっくんのキャラがTV版よりもちょっと性格悪く感じたりするあたり、あの演技は半田さんの手加減が入っていたのかもなーとか思ったり。ただ、だからこそ小説版では掴み所のないヒーローという感じが出ていたようにも思うなぁ。
 あと真理のブチ切れ設定が面白すぎて頭おかしいんじゃないかと思った。井上さんの考えることはいい意味でも悪い意味でも、本気でわからんww
 結花と啓太郎のエピソードはTV版より好きかなー。結花のわがままに対する啓太郎の接し方がすごく好き。こういう、殻に閉じこもってしまっている心が救われるっていう展開大好き。ただまあ、これは映像でやると陳腐に見えるだろうなー。
 海堂さんはやっぱり海堂さんだった。何この人マジでこの作品の良心。オルフェノクになった時のエピソードがほほえましすぎる。五年後にふらりといなくなっているところがまたらしいよなー。
 木場さんェ……。草加と木場さんの扱いの差があるとすれば、愛ゆえの暴走か役割ゆえの暴走かの違いだよな。どう考えても木場さん、報われないために存在しているキャラクターという感じがして可哀そう。無双するホースオルフェノクかっこよかったなぁ。

 あと、初めに木村沙耶がドラゴンオルフェノクだって話を聞いた時はかなりショックだったんだけど(TV版の木村沙耶のエピソードがすっごい好きだからこそ、敵側であるのが嫌だった)、実際読んでみるとあんま拒否反応なかったわ。別キャラだよなー。

 追加された五年後については、まあ555のエンディングとしてきれいだなーとは思う。ただ、些細なことではあるけど、五年後よりも十年後くらいにした方が違和感は少なかったように思うんだけど……。特に勇介へのファイズの継承を考えると、もう少し時間がたっていた方が、精神の成長も説得力がつくし……って書きながら思ってたけど、五年後にした理由って、555だから……?
 話をしめるためだけにさらにクズに落とされる草加だけれど、こいつの場合は神(作者)からの愛が感じられるから困る。





 人類は衰退しましたのアニメファンブックの話

 ファンブックって言ったらもうピンきりでどんくらいの情報が掲載されているかは買ってみないとわからないものですが、人退の場合は当たりでした。これはいい買い物した。

 インタビューの多さもいいですが、何より一つ一つのインタビューが面白い。アニメを作るにあたってどういう魅力を作り出そうとしていたのかがちゃんと語られてて、夢中で読みました。
 監督の岸さんがほんといい性格してるわ。インタビューでのはっちゃけっぷりとノリの良さww。それでいて、まじめなところはちゃんとまじめに語っているから、すごくかっこいい。ほかのスタッフにしても、互いの仕事に信頼し合っている感じがあって、だからこそあのクオリティが出たんだなぁと思う。

 もう読んでいたら我慢できなくなって、4巻と5巻ぽちっちゃった☆ 後悔はしていない。

 こうなったらAURAも気になるよなー。どんくらい面白く作ってくれることか。あと、クロチャンのアニメはぜひ見たい。なんとかやってくれないかなー。



小説版・仮面ライダー ダブル&カブト




 よりにもよってこのくそ忙しい時期に、調子が悪い。


 本当は今日やらなきゃいけないことがあったのに、午後あたりから頭痛が出始めてばたんきゅー。そのまま今の時間ですとさ。おかげである程度持ち直しはしたものの、またいつダメになるかわからん微妙な状態になっちまってる。


 今年があと二週間切ったという話を聞いてリアルに絶望してファントムになりそうなんですが、もうこのままファントムになっちまった方が楽なんじゃねえかとか思ってしまうわ。絶望した後の方があいつら楽しそうだよな。上司である幹部は鬼と無能だけど。






 小説版仮面ライダーWとカブト読みました。


 ダブルは、前評判通りめちゃくちゃ面白かった。本編そのまま切り抜いた感じで、このまま映像化してもいいくらいの出来。やっぱり三条さんはうまいなぁ、と思いながら、フォーゼでなぜあんなに暴投していたのかすごく不思議に思う。フォーゼの三条回におけるキャラ崩壊率は異常。
 セリフ回し一つ一つがやっぱりダブルだなぁという感じで、最後の最後にまでとっていた「さあ、お前の罪を数えろ!」が出た瞬間の興奮は最高だった。フィリップと翔太朗だけじゃなく、照井にもちゃんと見せ場があって、これ一冊でどれだけ満足を与えてくれるんだって思ったわ。ガイアメモリも過去最高個数出てきたし。ズーメモリとゼロメモリのチートっぷりはやべぇ。そしてそれをはるかに上回るエクストリームの無双はかっこよすぎた。

 あと、ところどころに補足というか設定の補完があったのもうれしいところ。ダブルドライバーが翔太朗の持つ一個だけとか、FJはフィリップ自身が制御しきれているわけじゃないとか。最終回前に翔太朗に渡したロストドライバーは劇場版の奴かと思ったら、ここで手に入れたものだったんだな。

 ノベライズとしてこれ以上ないって出来栄えで、読み終わるのがもったいないくらいの時間を過ごせました。設定的にダブルはどんだけでも話を作れるわけだからこういうことができるわけだけど、ほかのライダーははたしてこれを超えることができるのか……。



 次、カブト。
 まあ前評判通りといった感じ。序章の天道が擬態親を追っかけるところと、ラストの加賀美放浪記以外は全部TV版の焼き回しと言う。それでも、細かいところの疑問点なんかを説明してくれていたので、まったく面白くなかったってわけじゃないんですが。

 特に天道のひよりに対するスタンスってのが、本編ではどうしてもおぼろげだったんで、それがしっかりと描写されたおかげで最終回回りの暴走も納得がいく感じ。っていうか、これ普通にセリフかモノローグで説明できたよな……。あとベルトの話も、あとちょっとだけでもいいから本編で説明されていたら、もやもやしなかったのに。黒包丁のギャグ回やるくらいなら、ちゃんと伏線を回収しようぜ……。まあ黒包丁面白かったから好きだけど。

 最後の加賀美放浪記は、なんていうか……。これ、ラストのガンジス河書きたいがために書いただろ、って空気がひしひしと感じられて、どうも微妙。そもそも最終決戦から一ヶ月で、加賀美の知り合いが全員いなくなるってどういうことなの……。そして晴れて無職になってる加賀美。情けなさすぎるぞ世界を救った英雄。
 正直遠藤周作の『深い河』が出てきたところで嫌な予感はしていたんだ。まあ想像していたよりはずっといい話ではあったけれど、やっぱり無理やり感は否めないというか。うーん、インドでワーム殺したところをひよりに見られたあたりとか、文章の空気がすごく好きなんだけどなぁ。そういうところをもっと掘り下げてほしいなと思った。ワームとの共存ってのが最終的な目標だったにしては、やっぱりいろいろぶん投げ過ぎなんだと思う。
 そういえばオーズのマイペンライの回は米村さんだったよなぁと読みながら思った。どっちも使われ方が言ってる方の都合がよすぎるので軽く苛っと来るが。

 それにしても、天の道を行く男は、TVシリーズではフランスに出没したかと思えば、ノベライズではタイに出没と、本当に忙しい男である。そして間接的に加賀美の全財産を奪っていく。





 ライダーノベライズ、そろそろクウガが出るはずだけど、その前にやっぱりTVシリーズちゃんと見ておかないとまずいだろうなぁ。
 いや、その前にまず予約しておくべきなのか……。まさかamazonですら在庫なしという結果になるとは思ってもみなかったからな。カブトはともかく、オーズとダブルは面白かっただけに、ちゃんと流通しないのは残念すぎると思う。



 ではでは、今日のところはこの辺で。



小説・仮面ライダーオーズ 感想




 小説・仮面ライダーオーズを読んだので、大学行く前に朝っぱらから感想。




 今回のライダーノベライズで正直一番楽しみにしていたものです。あと555とダブルが楽しみなんだけど、主人公の活躍をもっと見たいという意味ではオーズが一番強いので。

 まあ、そういう意味では、あんまり満たされはしなかったかな。ぶっちゃけ映司の登場シーン、全体の四分の一ないし。けど、その分アンクとかバースチームとか、これからの映司の行く道とか、いろいろなものを見せてもらえたと思います。





 以下、ネタバレあり感想。







・アンクの章
 800年前の王とグリードたちの話。
 序盤から始まる、10枚のコアメダルを持っていて満たされていた時のアンクの夢が、これがなかなかいい。こういう『夢』を見た後だからこそ、アンクがどれだけ必死に、自分を満たすものを渇望していたのかがわかって来る感じ。
 登場した800年前のオーズがまたいいキャラしている。映画で鴻上さんの先祖だって話はあったけれど、まさしくそれをほうふつさせるようなキャラクター。それでいて力を持ち、権力を持ち、欲望のままにすべてを求めるのだから手におえない。確かにオーズの力があったら、侵略も簡単だろうな。ってかぶっちゃけガタキリバだけで十分やばい。
 アンクがヤミーを作るにあたって選んだ少女との話は、碌な結末にはならないだろうと思っていたけれど、案の定救いもない最後できつかった。小説だからこそできる、目玉をくりぬいて届けてくるというコンドルヤミーが、設定に準じててなかなかリアル。盲目の少女の欲望が『目玉の持ち主が見たもっとも美しい景色』を見るっていうのがまた残酷で、それが巡り巡って少女のトラウマをえぐるってところがなぁ。精神崩壊する前の少女の、「トリさんが赤いからかな。青くないとだめなんだね……」っていうセリフが的確すぎてやばい。こういう言い回しが来ると思っていなかったから、素直にゾッとしたわ。
 この少女の死が、アンクにとっての転換期だったってのがまた面白いなぁと思う。映司が戦地で少女を救えなかったことが転換期であったように、アンクも自分がかかわった少女によって、自分というものの欲望に向かい合えたところの対比がうまかった。
 ラストで、映司にせかされながらヤミー退治に向かうアンクの様子は、ラストのような幸せではないにしても、平和な日常だったんだろうなぁと思うと、もう一回本編を見返したくなる。

 それにしても、この章で輝いていたのはもちろんウヴァさんでしょう。
 「コアメダル何枚持ってる?」→「もちろん9枚に決まってんだろ(ドヤァ」
 「俺に開けさせろ」→「いや、やっぱり罠かもしれないからお前が開けろ」
 「どうだ? 地面に這いつくばる気持ちは(ドヤァ」
 「うわぁっ!」→「メダルを借りるぞ」→「やめ、やめろっ!」 ← 真っ先に奪われるウヴァさん

 毛利さん、絶対にウヴァさんの世間での扱い知ってて書いてるよな……。短い中で脇役のくせにこんだけキャラが立つウヴァさんは異常。



・バースの章
 前情報で聞いていたとはいえ、まさかのバースドライバー視点の一人称。
 これがまたいいキャラしすぎててやばい。撥ねっ返りだけど根は純粋。一度ついていくと決めたらとことん尽くそうとする若者がここにいた。
 ベルトだけど。
 真木博士がやってきたときの四秒間の妄想が大スペクタルすぎて、もう最終回それでいいんじゃないかなとか思ってしまった。何がやばいって、これ普通に面白いところがやばい。野暮ったい話を十分なんかの作品のシナリオに使えるレベルにまで持って行ってるところが面白すぎる。

 バースドライバーのキャラもさることながら、後藤ちゃんのキャラもいいキャラすぎる。ベルトに話しかけるな後藤ちゃんww。腹筋のカウントをサバ読みするな後藤ちゃんww。スクワットまだ終わってないぞ後藤ちゃんww。世界を救う力言いすぎだ後藤ちゃんww
 ただ、ベルトを取り返すためにためらいなくバースバスターでドライバーを撃ったりするあたりの判断力はさすがだなぁと思う。まあ本編では、序盤は誤射しまくってたけど。誤砲さんだったけど。
 バースドライバーとの絆を深めるとかいう謎の脳筋判断によって山籠もりするときの里中さんと鴻上会長のノリが楽しすぎた。結局減給されるわけだが、彼の生活はいったいどうなってんだろうな本当に……。

 それにしても、ベルトの価値について語ってるところのたとえが面白すぎた。

 変身させられない変身ベルトなんて、ただのベルトだ。いや、それ以下だ。まだ普通のベルトの方が役に立つ。なんてったってズボンが下がらないように抑えることができますからね! 俺にはそんなこともできない。変身させられないのにつけたって、ただ、重いだけだ!

 そのあとの道具たちの決戦も面白かったが、割愛されているのでここでも割愛しよう。

 しかし、オチで伊達さんの小説っつー落としどころが設けてあったわけだが、伊達さん暇すぎだろ……。



・映司の章
 さあいよいよ主人公の後日談が見れるよ、とか思っていたら、いきなり始まる見知らぬ少女視点の物語。
 正直面喰いはしたものの、まあこういう風に来るんじゃないかなぁとは、ちょっとだけ思っていた。ヒーローの後日談を描くにあたって、ゲストキャラクターの視点でその後のヒーローを見るっていうのはよくある話だし、それに映司が目指そうとしていたものを考えると、個人で立ち向かうには大きな問題であるというのを描くにあたって、こういう描き方はすごく『あり』だと思います。

 内容としては、内戦が続く砂漠のある国の、とある部族が舞台。
 まあはっきりと描けないのは社会問題であるからリアリティを出しすぎないためかな。単純に小説としての筆力が足りないのかもしれないけれど、これくらいの描写で十分だと自分は思う。これくらいであっても、アルフリードの夫が殺された瞬間の絶望感は半端ないものだったし。
 ここでうまいなぁと思ったのが、アルフリードが映司のことを敵視していることだと思う。もちろんラストではある程度認めてはいるんだけれど、終始決して友好的ではないところが、別視点にしたことの意味がある。そもそも戦争は価値観の違いや意見の食い違いで起こるものだし、その絶対的な溝として、やっぱりこの、日本人の青年と砂漠の国に住む住民とで描く必要はあったと思うし。
 もちろん読者としては一年間オーズの物語を見た後にこれを読むだろうから、「映司はそんな人じゃないよ!」って言えるわけだけど、そうやって人となりをわかってあげるために、4クール分の物語が必要だったわけで。映司が目指しているのはもっと途方もない、誰もが手をつないでどこまでも届く手を作る、ってことだから、この価値観の差は、もうちょっと掘り下げてもよかったんじゃないかとすら思ってしまう。

 まあそれはそれとして。オーズの物語が終わり、怪人の脅威がなくなった世界で、映司がいったい何に対してオーズの力を使うかというと、それは、兵器に対して。
 ここも800年前の王との対比になっていてきれいだなぁと思う。侵略し、己を満たすためにオーズの力を使う王と、人のために、人を傷つけないためにオーズの力を使う映司。戦争をするために必要な道具を片っ端から壊していくというその戦い方は、強大な力に振り回されずに制御する、一年間の戦いを超えた映司の姿がある。
 もちろん、これはファンタジーで、夢物語でしかない。現実の戦争はこんなものでどうにかなるわけがないし、そもそもオーズの力なんてものはない。けれど、これは戦いのやり方の一つでしかない。映司はオーズという力があったからそれを利用したけれど、それがなくったって、彼はどうにか部族のために、そして世界のために、何かをしただろう。それは少女を救えなかったあの時の願いと同じ、しかし、気持ちだけは、大きく成長している。自分一人が何かをしようと思うんじゃなくて、自分と、そして自分と手をつないだ人と一緒に目指す。大切なのは分かり合うことなのだと。一年間の戦いで映司が学んだそのことを、物語として見せてくれたんだと思う。

 そうした映司の欲望のためにオーズの力が使われるっていうことは、欲におぼれている者たちに対するちょうどいい抑止力になればいいなと思ったり。

 それにしても、プトティラ以外の全コンボちゃんと使ってくれるとは思わなかった。特にシャウタの使い方がなかなか面白い。最後にタジャドルを持ってくるところもわかってるなぁという感じ。



 欲を言えば、怪人とオーズの戦いを見たかったってのもあるんだけど、TVシリーズ、そしてMEGAMAX後の映司の後日談としては、これ以上はないだろうなっていう話を見せてもらいました。毛利さんに感謝!
 キャラクターも、ほんと違和感なく描かれているので、ノベライズとしては成功の部類だと思う。しかし、市場への出回りが少なすぎやしないだろうか……。いくらなんでも手に入れるのに時間かかりすぎたぞ。オーズファンにはぜひ見てもらいたいんだが。

 あと、カブトは手に入れているので読みたいんだけど、前評判最悪だからな……。ダブルはもう少しで届きそうで、そっちの方が評判いいから早く読みたいなぁ。





ウィザード&フォーゼMOVIE大戦アルティメイタム 感想



 仮面ライダーMOVIE大戦アルティメイタム見てきました。






 面白かったけどMEGAMAXには程遠い。そういう感想が一番しっくりくるような感じかな。


 フォーゼもウィザードもそれぞれのテーマを全うしていたと思うし、なるほどと思うようなサプライズ展開もちゃんと用意されているので、決してつまらないわけじゃない。ただ、ドラマとしての余韻を感じるにはちょっとせわしなさ過ぎたし、話自体もいい話なんだけどなんだかなーと思うような点がちらほら。

 まあいろいろと欲張りすぎだった気がします。メガマックスでよかったのはアクションとドラマがちゃんと両立されていたからであって、やっぱ単体で面白い話にしないとどうも消化不良になるんだなーと理解させられた感じ。







 サプライズ周りがネタバレ厳禁な感じなので、まだ見てない人はここでブラウザバックしてね! ついでに言うと結構文句だらけになってる。
 というわけで、続きからにネタバレありの感想。







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プロフィール

西織

Author:西織
この欄を編集するのを完全に忘れていた男。今年の四月に新社会人という名の社畜人生に一歩を踏み出した。



性別:男
年齢:22歳
血液型:A型
趣味:読書&執筆
将来の夢:作家(前途多難)

本の感想などを見たい人は、こちらをどうぞ
『空っぽの知識(読書日記)』
http://emptyreader.blog81.fc2.com/

自作小説専門のブログ作りました。
『空っぽの知識(自作小説)』
http://emptynovel.blog83.fc2.com/

同じFC2ブログを三つも作ったことにより、他のブローカーに訪問者履歴的な意味で迷惑が……あの、本当に申し訳ございません。


何か連絡があれば、こちらにお願いします。
alred_marchen☆hotmail.co.jp
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