空っぽの知識
 かたよりまくった読書くんの日記
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思春期ビターチェンジ 紹介&4巻までの感想


 へい。毎日広告を見に来てくれている全国のみんな。残念だったな、更新だよ!

 というわけで過去記事のいらんのを一括削除したので、心機一転していくよ。昔やってたように本とか漫画とか紹介していくよ。もう気軽にやっていくよ





 今日紹介(ネタバレ無し)するのはこちら


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思春期ビターチェンジ(1)


 「「元に戻してお願いだから!!」」



~あらすじ~
 小学四年生の佑太と結依は、ある日落下の衝撃で心と身体が入れ替わってしまう。
 戸惑いながらも、元の体に戻る日を願って日々をなんとか過ごしていく二人。
 しかし、すぐに戻ると思われていたこの現象も、ついには三年目に突入し、中学に入学してしまう

 長期戦入れ替わり物語!



 もうド定番もド定番の、入れ替わりもの。

 そうそう、男の子と女の子の心と身体が入れ替わっちゃうなんて日常茶飯事だよね。もう使い古されたネタだよね。だいたい家庭の事情とか互いの問題とか解決したら戻るん(ry・・・ってここまで戻らないなんて聞いてねぇよ!

 そんな感じで、長期戦なのです。

 現在四巻まで出ていて、なんと高校編まで始まっちまいましたが、見事に戻るフラグがないというか、それがテーマなわけです。ある意味性同一障害の状態の二人が、お互いの人格と身体の差に戸惑い、そして思春期の感情を持て余して苦しむという。
 シリアスになりすぎず、ほろ苦くも微笑ましいような青春モノなのですが、当人たちは青春を謳歌するという点からは大きくはずれており、二人だけが分かる互いの境遇に、支えあいながら毎日を生き延びるのです。


 元々はウェブ漫画で、最初の方は無料で読めますので、ぜひお試しを ↓

 思春期ビターチェンジ





 さて、紹介もひと通りしたので、続きから、ネタバレ有りの感想を入れます










続きを読む
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となりの怪物くん完結




 お盆だよ、全員集合!






 どうも御無沙汰しております。西織です。

 なんとかお盆休みに入って心身ともに休んでおります。……とか思ったらもう二日経過してて軽く涙目だけど。え、あと休み3日しかないの……?






 とりあえず漫画の話。


 『となりの怪物くん』が完結しました。
 まだ13巻で短編集が来るらしいのでもうちょっとこの世界観は楽しめるっぽいですが、とりあえずハルと雫の物語は終了ということで。

 12巻はもうしょっぱなからクライマックスというか、雫の「嫌いにならないで」ってセリフで死ぬほど悶えた。いやほんと、あの雫がこんなセリフを言うようになるなんてよ。成長したなぁ。
 11巻まででも、雫のちょっとした成長は要所要所で描かれてきましたが、12巻はとにかく表情が違うと思った。とにかく、笑顔でいるところが多くて、すっごい可愛い。感情を素直に外に出すようになったし、何よりハルとめっちゃイチャイチャしててやばい。ラストの6年後とか、もうお前誰だレベルだろ。指輪を見ながらまんざらでもない笑顔が素敵すぎる。
 しかし、作中でも言われているけど、登場するキャラたちのつながりって、ハルを介してのものだったんだなーと改めて思った。一人一人は全然接点がなかったのに、それがいつのまにかハルを中心につながって言っている。何がすごいって、ハルはそういう、人の中心に立っているようなキャラじゃないってところがすごいなと思った。まあ、トラブルの中心にはなるんだけど。

 3年生の一年間は、セリフなしの絵だけで描写されていたけど、そこでもいろいろフラグが立っている感じで気になる。特に雫の弟と大島さんが……。このあたり、短編集で楽しみすぎるな。
 あと、ササヤンと夏目さんの恋に決着をつけなかったのは、やっぱり短編集用だろうか。いやほんとササヤン頑張っているからできることなら結ばれてほしい。


 あと、完結したことだしそろそろアニメの二期を……。アニメ地味に出来良かったからなー。




スパイラル~推理の絆~ 紹介的な



 来週から研修が始まるので、ただでさえ更新していないブログがさらに更新できなくなる件。

 うん、まあいつも通りってことSA★







 漫画紹介というかなんというか。


スパイラル―推理の絆 (15) (ガンガンコミックス)スパイラル―推理の絆 (15) (ガンガンコミックス)
(2006/01/21)
城平 京、水野 英多 他

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 わたくしの中学時代の青春の一つである『スパイラル~推理の絆~』

 先日実家に帰った時に、全巻持ってきたので一気読みしたのさ。



 とりあえず読んだことのない方に向けてのセールスポイントとしては、殺人衝動を持つブレードチルドレンという存在の謎を追うサスペンスアクションついでにミステリ、な作品です。

 主人公の鳴海歩は、兄である清隆に何一つ敵う物がなく、すべてを奪われて育ちます。そんな彼が、ブレードチルドレンの謎にかかわるうちに、成長して大切なものを取り戻すお話し。次々と襲ってくるブレードチルドレンと、それを取り巻く人間模様。情報通の美少女新聞部部長とともに、事件に挑め!

 とにかくラスト2巻の怒涛の展開が素晴らしいので、もうぜひ読んでもらいたいところ。










 んで、こっから先がネタバレありの感想。







 中学時代に読んだときは、カノン編最高で火澄編が微妙かなーとか思ってたけど、今読むと火澄編の面白さが異常すぎて困る。歩と火澄のどこかちぐはぐな学園生活は面白かった記憶はあるんだけど、その中に隠されている火澄の絶望が次第に明かされていくところがゾッとするほど面白かった。
 こういう細かいところで、ちゃんと最後まで『ミステリ』としての形式を崩していなかったんだなーと今更思い知ることになったのだけれど、こういうところ、城平さんはほんとうまいと思う。ミステリっていうのは、突き詰めていけば人間の隠された思念を暴くところにあるので、そういうところを城平さんは丁寧に描いてくるよなぁ。

 カノン編まではすっごいヘタレというか後ろ向きだった歩が、真相を知った後の火澄編からはずっと本気モードでいたところがまた面白かった理由だと思う。火澄が絶望する理由である、クローン人間であるという事実を推理によって知っていた歩は、それでもちゃんとその事実を真正面から受け止めていた。その強さは、それまでの積み重ねがあったのだろうし、何より兄から何もかもを奪われてきたからこそ、今更その程度では揺らがない。そんな痛々しい強さが、歩の魅力だと思う。
 何よりこのあたりの真相のむごさがやばい。清隆の代替物ですらなく、ただの予備、実験体としてだけで生み出されたって事実は、本編中のキリエさんのように吐き気を催すくらいに残酷すぎる。でも、歩はそれを知っていても、ただあきらめたような顔ですべてを受け入れていた。それくらい、彼はもう絶望を知り尽くしていたのだと思うと、ほんとこのあたりのエピソードは切ない。

 あと、火澄の方の絶望も、ほんと強烈なんだよなぁ。失敗も挫折も経験することなく育ち、あまつさえ「悪魔と呼ばれた兄の呪いを解いてヒーローになる」なんて夢まで見て、それを思いっきり叩き潰されたのだから、そりゃああれだけ追い詰められるわと思う。ただ、それでも火澄はカノンを殺すべきじゃなかった。あれさえなかったら、歩もあそこまで解決を急ごうとしなかっただろうに(最も、解決を急がせたのは火澄だけど)

 そして、唯一の同士である火澄を切り捨てて、それでも前に進もうとする意志の強さ。そして、それを叩き折るために用意された、鳴海清隆の最後の策。ひよの爆弾。
 もうね、ここはリアルタイムで読んでいた時も「ぎゃあああああ!」って気分でしたよ。再読してみると、それらしい演出はもういくらでも見られたんですが、当時そこまで考えて読んでなかったもんですから、本気でビビった。そして、そんなことされたらそりゃあ衝動的にぶち殺すわと思ってしまう。
 それでも清隆を殺さなかった歩は、本当にどこか悟りを開いてしまったようで、痛々しすぎてみていられなかった。けれど、確かに城平さんのあとがきにあるように、あそこでひよのの加護から飛び出たうえで決断したっていうことが、鳴海歩にとっての最後の殻だったんだろうと思う。最後に歩とひよのが握手をして別れるあの瞬間の美しさは、この作品が15巻かけて描いてきたすべてが集約されているんだろう。
 そのあとのひよのの涙と、無人駅での歩のセリフは、何度見ても涙腺刺激されてやばい。


 そんなわけで、もう5,6年ぶりになってスパイラルを一気読みしましたが、ほんと傑作だわこれ、と再確認する運びとなりました。

 あと、アライブと絶園のテンペストは絶対集めてやる。



めだかボックス完結



 めだかボックスが終わりました。

 ツイッターでも語ってはいたけれど、とりあえずブログでもちょっと語ろうと思う。




 大団円、というならば大団円だろうか。少なくとも伏線といいうものは全部回収しているし、やるべきことも大抵は片付けているかな。戯言のぶん投げエンドを知っている身からすると、まあちゃんとやるべきことを終わらせてくれただけありがたいという感じはする。


 まあ賛否両論というか、文句の方が多く出るんだろうなーとは思うんだけど、それでも毎週楽しめた作品だった。次の週に何が来るかわからなくてわくわくしたし、どうオチをつけるのか予想しても、大体斜め上、もしくは斜め下を行く感じだった。
 決着には爽快感があったとは言い難く、どっちかというと肩すかしな終わりが多かったのは確かだけれど、でもそれもちゃんと意味あっての終わりが多かったので、個人的にはそこまで悪いものじゃなかった。いやまあ、花嫁偏と不知火編のラストだけはもうちょっとどうにかならなかったのかとは思うんだけれど、異常編、過負荷編、後継者編の終わりは、ぶっ飛んだキャラクターを人間的に終わらせるという、いつもの西尾維新を見せてくれていたので、自分としてはやっぱりその三つはかなり好きなところがある。


 正直な話を告白すると、最初の生徒会執行編はあんまり面白くなかった。要所要所の会話劇なんかは面白かったけれど、どうしても「その理屈はおかしい」という感覚の方が先立つことが多くて、またキャラ自体も語りきれていないところが多かったので、やっぱり微妙だった。いったいこの作品は何がしたいんだろう、という、多くの読者が抱いていたであろう(そして、おそらく最終回まで抱いていた人が大半であろう)疑問を、初期の生徒会執行編では自分も抱いていた。
 風紀委員編も、バトル展開になったのは面白かったけれど自分としてはあんまり乗り切れないところがあったので、そこからフラスコ計画の話に移ったあたりからは、目的がはっきりしてきてわくわくはしてきたかな。このあたりから生徒会メンバーを中心にキャラクターの過去話も軽く触れるようになってきて、キャラクターに肉付けが行われ始めたので、キャラの行動に理由の考察の余地が生まれたというのもあるかも。そして、黒神めだかのアブノーマルである『完成(ジ・エンド)』が明かされたあたりはほんと興奮して読んでいたと思う。
 ただ、このあたりまでは、持って回った言い回しやひねくれた話の展開以外は、あんまり西尾作品っていう感じじゃなくて、よくわからん漫画だなーというところが強かった。

 そして、フラスコ計画編が終わった後の、球磨川来襲から、明確に西尾維新の色が出始める。

 球磨川禊のキャラクターを生み出したという点で、めだかボックスが連載された意味はあったと思う。清濁あわせもって、何を考えてるかわからんネガティブキャラクターと言うのは、西尾維新のお家芸ともいえるキャラクターで、そんなのが敵として出てきたのだから、そりゃあ楽しくない方がおかしいという感じではあった。
 あと、個人的には江迎ちゃんが素晴らしいキャラクターだったので、過負荷編からののめりこみ方ったらなかった。自分の能力に振り回されて病むしかなかった、被害者でありながら加害者である少女と言うのがもうツボすぎる感じで、それを救う第三試合は、ご都合主義であるとはいえもう胸いっぱいになる展開だった。このあたりから善吉も大好きになったんだよなー。
 過負荷編は、くじ姉と志布志の回はちょっと微妙というか、展開が斜め下だったのでちょっと盛り下がった気がしたんだけど、ほかの試合はほんと毎週楽しみに読んでいた。第一試合の善吉VS球磨川なんて、もう読者の意表を突くということに全霊をかけていた西尾維新の真骨頂と言ったところだろう。あと安心院さんが初めて登場した時の興奮ったらなかったな。

 過負荷編のラストについても、やっぱり批判意見が多いけれど、自分としては球磨川というキャラクターをどう扱うつもりなのか気になっていたところを、ちゃんと落としどころとして持ってきてくれていたので、素直に受け入れられた。いやまあ、めだかを応援する視点で見ると、あれは正直微妙なんだよ。ただ、球磨川視点で見ると、あれはものすごい救いだと思う。『却本作り』の能力も、『大嘘憑き』からするとあまりにも地味すぎるから微妙に見えてしまうけれど、マイナスの能力がどういうものかをちゃんと語ってくれていたので、単行本で読み返したときはかなり燃えた。


 過負荷編が終わった後に始まったのが、安心院さんが登場して、悪平等編、もとい黒神めだかの後継者編。
 始めこそ、明確な目的が見えないゆえに、また当初の宙ぶらりんな状況が始まると思ったものだけれど、オリエンテーションでのゲーム的な面白さと新キャラ5人娘と生徒会キャラの見せ場をうまいこと作ってくれていたので、しばらくの間目的がわからない状態を忘れて楽しむことができた。おそらくオリエンテーション編が一番めだかボックスの中で、自然と入り込める楽しさがあった話じゃないかなと思う。何より、ここまで全くと言っていいほどいいところがなかった阿久根高貴に見せ場を作ったというところが大きい。めだかVS阿久根はたぶんシリーズでも屈指の面白さだったんじゃないかな。

 そうやって、見せかけの面白さの陰で、着々と次の展開を準備していたところがまた憎い。

 オリエンテーション編が終わった直後の、めだかと善吉の対立には、それまでの面白さを一気にひっくり返すだけの衝撃があった。
 もうほんと、このあたりは完全に夢中と言ってもいいくらいめだかボックスにはまっていた。特に、これまで異常視されながらも具体的に問題として挙げられてこなかった、黒神めだかの欠陥を表面化してきたところが、かなりうれしかった。

 ここで少し話がそれるけれど、西尾維新という作家は、記号的な要素でキャラクターを作っていく作家であると思う。
 それはライトノベルというジャンルにありがちなことと言われるかもしれないけれど、実際は創作物においての基本でもある。紋切り型のキャラクターを作り、そこに個性や思想を肉付けをしていくことで『人間』を作っていくというのは、すべての創作に通じる人物の描き方であり、基本ともいえるもの。西尾維新は、これが本当にうまいと自分は思う。
 キャラクターを人間として成長させる、と言うのが、西尾維新の本当の魅力だと思っている。処女作である戯言シリーズは少しその点が手探りなところがあったけれど、人間シリーズの零崎人識にはじまり、世界シリーズの串中弔士、刀語の鑢七花、物語シリーズの各ヒロイン、といったあたりは、登場するたびに人間味を帯びていき、エキセントリックなキャラクターから、現実味を帯びた人間に成長、あるいは退化していっている。
 普段の描写がしつこいくせに、こういったキャラクターの内面の変化はさらりと、それでも的確に要所をついたところを描写しているところが、むしろ重要なのではないかと思っている。

 ちょうど、選挙編のあたりで発売された『少女不十分』に、西尾作品における共通点の描写がある。『異常者が異常者のまま幸せになる物語』といったことを描いてきているということを、作中の作家が語っているけれど、それはすなわち、現実ではありえない記号的なキャラクターにも、ちゃんとした人格を与えているという意味でもあると思う。


 話を戻すけれど、めだかの後継者編での黒神めだかの扱いは、完全に主人公というよりは敵であり、人間というよりは化物という扱いだった。
 その原因は、彼女自身の才能(異常)もあったのだけれど、何よりも問題だったのは過去の善吉の発言で、それがずっとめだかを縛っていた。そんな人間ではないめだかを、原因である善吉が救うというのが、選挙編では描かれていた。
 これまで登場してきたキャラクターの対立関係が一新されたりして、非常にわくわくする展開だったためにどうしても中心であるめだかと善吉が薄くなってしまった感は否めないけれど、ここで重要なのは、これまで登場人物全員から祭り上げられて、『主人公』と言う名の神様のように扱われためだかが、全員から裏切られて、ただの人に戻るというところ。
 生徒会長選挙で負けることで、自分のアイデンティティを失ってしまっためだかが、何を支えに生きるかというと、それはこれまで持っていなかった『自分自身』と言うものを得る、という展開。言ってしまえば彼女はこれまで、外部からの命令で起動していたAIのようなもので、その命令をすべてなくして、他者から存在価値を否定されて初めて、自我というものを得ることができた。
 このあたりの流れは、本当に丁寧だっただけに一番好きな話だった。ただまあ、言ってしまうと少年漫画でやる内容じゃなかったというところはある。少年漫画でやるんなら、もう少し別の形(たとえばガチのバトルもので、戦闘以外に存在価値がないという状態にするとか)でやるべきだったんだろうけれど、やっぱり元が小説家だからというのが足を引っ張っていたなと思う。
 最後の安心院さんの謎解きについても、漫画だからこそのメタネタだったともいえるけど、やっぱりどこか小説的というか、『絵』で表現する漫画でやるネタじゃなかったかもしれない。それでも、『物事をフィクション的に見る』というシミュレーションリアリティ思考の安心院さんの異常は、そこまでのすべての疑問を一気に伏線回収したという意味で非常にいい謎解きだったのではないだろうか。特に、候補生五人の、『ゲーム感覚』『妄想世界の住人』『仮想人格』『演技キャラ』『設定が多すぎる』っていう伏線については、本当に感心した。こういうところは本気でうまいと思う。
 ここで、めだかの心を折るだけじゃなくて、ちゃんと自我を持たせるために安心院なじみというキャラクターを配置したところもうまいというか、こういうところはちゃんと計算されているなと思う。最後の、『人生は劇的だ!』は、1巻の冒頭で語られたセリフを持ってきているわけだけど、1巻での彼女と、ここでの彼女は明確に違う存在であり、またセリフの持つ意味合いも全く違う。これを持って、めだかボックスという作品が、きれいに〆られたものだと、誰もが思ったことだろう。

 ……そう、はっきり言うと、ここで終わっておけばよかったんだ。


 実際きれいに終わっているので、これ以上は蛇足であることは誰もが思ったはずである。まあ、鶴喰鴎とか、不知火半袖とか語られてない分を回収するという意味合いはあったにしても、やっぱりどこか蛇足ではあったんだよなー。



 というわけで、漆黒の花嫁偏。
 ここで語られた内容は、人間性を得た黒神めだかの成長になるんだろうけれど、続く不知火知らず編に必要であったとはいえ、やっぱりどこか無理があるとは思う。というか、心理戦と言うにはあまりにも人間離れしすぎている所為で、ピンとこないというか。ただ、決着である『降参』の四文字はうまいとは思ったけれど。
 花嫁偏で一番面白かったのは、やはり江迎ちゃんの恋を清算したところだろうか。おそらくこの話で一番盛り上がったのはここのはず。江迎怒江というキャラクターを、ただの都合のいいハーレム要因で終わらせずに、ちゃんと一人の少女として失恋させて成長させたところは、やはり西尾維新の真骨頂というか、ほんとうれしかったよ、うん。
 あと、このシリーズのめだかは、憑きものが落ちたようにかわいらしくなっているので、それも魅力っちゃ魅力。ここから、化物的なめだかと少女のめだかの書き分けがうまくなっていく。


 そして、続く不知火知不編。
 これまで語られることのなかった不知火について語ることで、物語を終わらせる役割の章。
 この章の問題はやっぱり言彦にあるなぁと思う。いくらなんでも唐突すぎた上に、どうしようもない存在として描かれすぎてて、読者が完全に置いてけぼりだった。まあ彼の役割というか存在として、災害のようなものというポジションなのだろうから、おそらく狙って行われた演出なのだろうけれど、それでも何とも言えないもやもやが残ってしまう。
 この章で一番よかったのは、やはり鶴喰梟のキャラクターだろう。おそらくこの作品だけじゃなくて西尾作品全体の中でも屈指の変態と言っていい人で、この精神性はほんともったいないと思った。あっさり片付いちゃったからなぁ。本性あらわした回の気持ち悪さは本気でやばかった。

 あと、この章で、めだかの母親である鳩さんとの邂逅が個人的にはよかった。周囲から理解されず、周囲を理解しなかった女が、同じく孤高だったけれど次第に人間味を帯びていく娘に、母親としての言葉をかけるという展開がほんとよくて、思わず目頭が熱くなったよ。
 そして、言彦を倒すためにどんどん人間から化物になっていくめだかの必死さが、見ていて興奮した。この必死さは、彼女が人間としての心を持っているからこその行動でもあるんだと思うと、その皮肉さが痛々しくて。

 決着を善吉がつけてしまった所為で、最後にめだかの見せ場を作るためなのか、月(コズミックボム)をやらかしちゃったけど、そこ以外はまあ楽しい章だった。
 あと、最後の卒業式で、球磨川の「やっと勝てた」は、読み返すとかなりくるものがある。早く単行本で読みたいものだ。


 そして、終章となる未来へのブーケトス編。
 これはもうお祭り騒ぎで、これまで出てきたキャラクター総出演という奴。小説版のキャラすらも登場させたあたり、本当に終わらせにきているんだなという気分にさせてくれる。
 残念と言えば、どうせやるならキャラをまとめて出さないで小出しにして話を引っ張るのもよかったんじゃないかと思うんだけど、読み返してみると、最後のお祭り騒ぎというのならこういう怒涛展開も悪くないんじゃないかなと思えてくる。戦闘描写のほとんどが飛ばされたのはご愛嬌。とりあえず個人的には大人メンバー大集合のところが好きかな。
 渡されたカードに寄せ書きが書かれていたところは、もうそこまでやるか!と思うくらいに心がいっぱいになった。あれ、一つ一つちゃんと筆跡まで変えてあるところが細かいよなぁ。

 これで終わりだろう、と思われていたらまだ続いた、で読者全員を驚愕に陥れた感じだったけれど、でもやっぱりちゃんとまとめに入っていた。


 十年後。
 それぞれのキャラクターの十年を見せて、大人になったのだという2話。
 スキルを全員が喪失していくというのはありがちながらよかったなぁと思う。あと、めだかが大人しくなって、動物除けも動物寄せになっていたあたりの穏やかさが、何とも心地よい。
 最後は善吉とめだかで〆るっていうのは、この作品にとってとてもよい終わり方だったんじゃないかなと思われる。

 紆余曲折あったし、何度も終わり時を逃したような作品だったけれど、こうしてみてみると、続いたからこそめだかの成長が描けたし、最終的に大人になることができた。西尾さんも、単行本では後継者編で終わるはずだったと言っていたけれど、そのあとの蛇足と思われる部分があったからこそ、少年少女のままでない、夢物語で終わらない未来を描けたなと思う。



 さて、長々とめだかボックスの流れを追ってきたけれど。
 なんだかんだで、ほんと四年間楽しく読むことができたと思う。最後の方は終わらせにきているのに終わる気配がなくて、「いい加減終われよ!」と思ったりもしたけれど、でもやっぱり、ジャンプからめだかがなくなると思うと、毎週の楽しみが一つ減って、さびしい気持ちはもちろんあるのである。

 ただ、グッドルーザー球磨川の完結編が夏のジャンプNEXTに載るので、それを読むまではまだまだめだかは終わらない。あとファンブックなんかもあるし。戯言ディクショナルくらいボリュームあればいいなぁ。



 何はともあれ、西尾先生と暁月先生、四年間お疲れ様でした!




はじまりのにいな完結

こんにちは!FC2ブログトラックバックテーマ担当藤本です今日のテーマは「時間が経ったと実感するとき」です。皆さんはふとした瞬間「あれからもう○年か・・」等時間の経過を感じるときはありますか?私はお店で流れている曲で「あ、これ好きな曲だ」とおもってふと「あれ、私がいくつのときに出た曲だっけ?」と年月を数えた時に、もうこんなに経つのかとよく驚くことがあります本当に時間が経つのはあっという間ですね!日々...
FC2 トラックバックテーマ:「時間が経ったと実感するとき」






 通帳の残高が0に近づくとき





 どうもこんにちわこんばんわんこ。動物は猫派だけど、女キャラは犬っぽい子が好き。西織です。






 今更ですが。『はじまりのにいな』が完結しました。



はじまりのにいな (花とゆめCOMICS)はじまりのにいな (花とゆめCOMICS)
(2011/07/20)
水森 暦

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 全四巻。歳の差転生ラブストーリー堂々の完結です。
 雑誌本編で読んでいたけど、やっぱりまとめて読むと面白い。結末はわかっていても、ちゃんとハッピーエンドで終わるだけの道筋が終えるっていうのはなかなかいい気分ですな。

 読んでない人はぜひ。おすすめ。一巻だけでも読んでほしい作品。



 とりあえず、再読の時、四巻の結婚式の姉ちゃんに泣かされた。ほんとこの人いい人やわ。

 二巻の千歳一家訪問も個人的にはかなり好き。自分だけが家族だったということを知っている状況で、出すことのできない家族への思いを抱えている新菜の気持ちが切なくて。いやもう、親父と握手するところは反則でしょうに。最近こういうシーンで、親父側の気持ちに感情移入するようになってきたから余計にやばかった。

 三巻の「びっくりした?」とか、彼方関連すべてとか、あと四巻の親父バレあたりの爆笑具合は素晴らしい。歳の差カップルっていう問題をちゃんとうまいことネタにしてきていて、かといって悲劇のヒロイン的な物語展開をしないところが魅力的だったと思う。
 新菜の前向きだけどちゃんといろいろ考えている姿勢と、篤朗の見守りながらともに歩もうとするあり方があったからこそ、ここまで安心して読めたと思います。

 一巻の第一話から引き込まれ、第三話での成長に萌え、そのまま一気に購入を決意した作品。雑誌連載に追い付くことができたのがまたよかったけれど、ともかく、面白い作品に出会えてよかった。







プロフィール

Author:西織
この欄を編集するのを完全に忘れていた男。今年の四月に新社会人という名の社畜人生に一歩を踏み出した。



性別:男
年齢:22歳
血液型:A型
趣味:読書&執筆
将来の夢:作家(前途多難)

本の感想などを見たい人は、こちらをどうぞ
『空っぽの知識(読書日記)』
http://emptyreader.blog81.fc2.com/

自作小説専門のブログ作りました。
『空っぽの知識(自作小説)』
http://emptynovel.blog83.fc2.com/

同じFC2ブログを三つも作ったことにより、他のブローカーに訪問者履歴的な意味で迷惑が……あの、本当に申し訳ございません。


何か連絡があれば、こちらにお願いします。
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