空っぽの知識
 かたよりまくった読書くんの日記
まどかマギカ総括感想



 昨日の夜は、もう次の朝が(一時間目に起きれるかどうかで)ドッキドキして眠れなくて、もう完全に目がさえちゃってあたしってほんと馬鹿状態に陥ったので、二次創作なんぞを書いておりました。

 というわけでまどかマギカの二次創作。さやかの最後のシーンを文字に起こしてみました。十二話のネタばれしかしていないのでそこだけ注意。
 http://emptynovel.blog83.fc2.com/blog-entry-39.html


 ……べ、別に、月一更新を無理矢理するために書いたんじゃないからね! ほんとは別のものをあげるつもりだったけど、そっちは長編だからある程度まとまってからにしたいとか思ったんじゃないからね! 





 とりあえずある程度落ち着いたことなのでまどかについてまともな感想でも書こうかなと。



 まあ、大まかな感想は直後にも述べたとおり、『奇麗にまとめたな』っていう感情の方が強いです。わからないという人はこういう物語に触れ慣れていないだけの話だし、自己犠牲云々で突っ込んでいる人間は単純に作品に求める方向性がかちあわなかっただけだと思いますし。自分なんかは、物語で提示された答えはそのまま素直に受け入れるたちなので、まどかが最後に出した答えは普通に納得がいくものでした。

 何より、物語は最初から最後まで、まどかがどういう決意(願い)を抱くか、ということを主眼に置いていました。『なんのとりえもない自分』から始まって、先達となる人間が死んで何もできなかった自分。身近な人間が自分の望みを見つけて戦っていても、何もできない。さやかが泥沼にはまっていく姿を見ても、ただ見ていることしかできない。杏子が、ほむらが戦っているのに、何もできない自分。まどかにとって、誰かのためになりたいという感情は、そうした周囲の状況から形作られたものなので、最後の願いはさやかとは違って真正面から向き合った結果なんですよね。
 たとえば同じ自己犠牲の選択をしたさやかがどうして泥沼化したかというと、それは自己犠牲の裏に人を救うことで自分が救われたい、っていう願いがあったから。その願いを直視しなかったから、彼女は人を呪うしかなかった。さやかにとっては、『望み≠人を救う』で、本当のところは、献身は自分を救ってもらうための行為だった。でも、それはとっても人間らしい感情の流れだと思います。誰だって、普通は人に何かしたらありがとうって言ってもらいたいものです。さやかを行為を非難するってことは、たとえば人に親切をかけられて罵倒されることを良しとすることだと思います。そんなの誰だって嫌だよねって話。まあ、さやかの場合はその自分の感情を自分ですら理解しようとしないで目をそらしていたのが問題なわけで、非難するならその偽善的な行為ではなく偽善的な考え方の方です。
 それに対して、まどかが聖人君子的な答えを出せたのは、彼女がフィクションのキャラクターだからというのももちろんありますが(ってか、それが一番強いことだけは認めざるを得ない。こんなできた中学生がいるわけない)、先に述べたように物語そのものが最終的に彼女にそうした答えを出させるために展開していたから、というのも強いと思います。物語の途中は、もうさやかをいじめるためだけに存在しているんじゃないかってくらい、さやかがフォースの暗黒面(違ッ)に落ちまくっていたんで、まどかの感情の流れを軽視しがちなんですが、たとえば比較的近しい人間が懸命に頑張ってそれでも報われないっていうようなつらい思いをしていて、何とも思わない人間はあまりいないと思います。そして、マミ、さやか、杏子という三人の犠牲を見た後に、ほむらの告白を聞いて、余計に自分の無力感を募らせるわけです。そんな自分が、何かしらできることがある。何もできない、無力感をずっと抱え続けていた彼女には、それこそがもっとも欲しかった物だと言えるのではないでしょうか。
 だからこそ、最後の契約の決意は、演出としては突然に見えましたけれど、感情の流れとしてはいつそうなってもおかしくはなかったと思うのです。というか、ループ前のまどかの次点で、この娘は単身ワルプルに立ち向かったり、自分を犠牲にするような展開が多く、状況に対する適応能力が高すぎる節があったので、自分としてはわかりきった展開だと思いますけれど。(とりあえず泣きながらもマミさんのソウルジェムを迷いなく撃ち抜いたのはすごいと今でも思う)
 そして、物語においてまどかだけが救われていない、という感想も多いですが、自分としては上記も踏まえてまどかは救われたんだって思います。というか、救われないのはほむらの方でまどかは本懐達成させて幸せだと思うけどなぁ……。しかも、火の鳥のマサトみたいに何千年と生きてようやく高次元シフトしたわけじゃなくて、願いによる一発変換で体感時間はないに等しいし。
 うん、だからこそ救われないのはまどかのことを曲がりなりにも覚えている奴であって、ほむらとお母さんだよ……。ってかお母さんかわいそう過ぎるだろ、悲しむこともできないんだぜあの人。自分の腹痛めて産んだ子供ことを、その痛みもなかったことにされて思い出すこともできないんだぜ? そのくせ深層意識には地味に残っているもんだから切ない。ほむらのリボンを褒めるシーンは個人的に一番の泣きどころだった。一話の言葉があるから余計になぁ……。
 ちなみに、ほむらに関してはED後のシーンで救われたんじゃないかな、って勝手に思っている。戦い続けて、ソウルジェムが濁って魔女化する寸前に、ようやくまどかと会えたという演出じゃないかと思うんだけどどうだろう。魔女化する前に魔法少女はまどかに迎えに来てもらうわけだし、そこでずっと恋慕ったまどかと一体化するっていう。うん、完全に宇宙生命の考え方だな。さっきも地味に言ったけど、火の鳥思い出すんだぜ。


 あと、言い忘れていたことを補足。
 散々まどかは自己犠牲の願いに走った、って言いましたけれど、実はそうじゃないという考え方もあると思います。
 なぜなら、ただ自己犠牲に走るだけなら、魔法少女のシステムそのものをなくせばいいんです。けれど、彼女はそうせず、魔法少女になるにあたっての願いだけは、なかったことにしなかった。その点が、この作品の重要なところだと思います。
 特にさやかの最後のシーンが顕著ですが、もしさやかを完全に救う(生かす)には、さやかの願いそのものをなかったことにしなければいけない。上条恭介の腕を治して、彼にもう一度演奏してほしいという願い。その裏にはもちろん彼に振り向いてほしいという思いもありましたし、自分が救われるために、より多くの善行を積もうとあがいた時間もありましたが、そういう行動は間違いじゃないってまどかは言うんです。もちろん、さやかが苦しんだ二週間ほどの時間は地獄そのものですし、体験しないでいいんならしたくないものですけれど、さやかの願いがうんだ結果とさやかの感情は、なかったことにするには重すぎる、ってまどかは考えるわけです。ただ、まどかが許せないと思うのは一点、そうした純粋な願いが、最終的に呪いしか生まないということ。さやかの経験というのは、言ってしまえば大人になるための通過儀礼で、それが少し行き過ぎただけなんですよね。それを、人間としての成長をなくして呪いにしてしまうのはあまりにも辛すぎる、っていう考え方。
 6話でまどかのお母さんが言っていましたが、子供の時の間違いは問題を解決することもあるということで、間違いそのものは決して悪いものじゃない。問題は、そこから何を得るか。そうやって子供の内に失敗することで、人は大人になるわけで、まどかは最後にさやかを大人にしてあげたわけです。うん、言い方エロいとか言わない。



 まあ、そんなわけで、傑作というとなんか違う気がしますけれど、物語として語るべきところを存分に語りつくした、いい作品だったな、と僕は思うのです。

 ただ、一つだけ言うなら、恭介&仁美の扱いがなぁ……。いや、この2人だけはもうちょっと補足がほしかった。ギリギリまで僕なんかはブラフだと思っていた(というか願っていた)んですが、そんなことなかったぜ! いや、だって勘違いしても仕方ないじゃんあの演出じゃ! まさか緑がガチで寝取りに来ているなんて思うわけないじゃん!

 あと、巴☆ぼっち☆マミさんの救われなさっぷりは異常。立ち位置的にしかたないとはいえ、本当は誰かに頼りたいのに最終的にまどかの背中を推す役割にあてはめられたりね。まあ、あれはまどかから見たマミさんのイメージだから仕方ないけれど。しかし、まど×ほむとかさや×杏とかちゃんと他にはカップリングがあるのにマミさんは相手がいないのは……。あ、キュウベエがいるよ?(マミ<キュウベエは勘弁)



 ちなみに、まったく何も考えずに反射的な感想を書くと前回のようになるわけですが、より一人ひとりに対して感想をするなら。

 まどかは天元突破女神可愛いコスモゾーン
 ほむほむはマジまどかラブ常しえの愛を彼女にフォーリンラブ
 さやかは報われないオーラ全開後悔なんてあるわけない
 杏子は友達欲しいの構ってほしいのさやかラブ
 マミさんは中二病ぼっち可愛い友達欲しいのでもいないのマミっちゃうの

 …………マミさんが本気で不憫だ。




 というわけで、総括。
 シナリオがうまいのはもちろんですが、そのシナリオを120パーセント生かすための作画、演出、音楽、演技と言った、スタッフや役者さんの力がかけ合わさった結果、素晴らしい作品になったんだと思います。たぶん作品そのものはそれほど突き抜けたわけじゃないんだと思うのです。それがこれほど魅せる作品になったのは、やっぱりいろんな要素が奇麗にかけ合わさった相乗効果なんだろうと。そういう意味で、恐ろしい作品だったな、なんて思ったり。
 それにしても、11話と12話はもう劇場版で通じるレベルの作画だったな……。あと、斉藤千和の演技が半端ない。この人の泣き演技マジ惚れる。


 うん。語っていたらいつまでたっても終わらないんで、この辺で終わる。素晴らしい作品をありがとう。とりあえず、刀語リレーが終わったらまどかDVDも視野に入れる方向性で。


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コメント

素晴らしい感想ご馳走様です。

刀語の時は「ああ、俺も俺も」と共感できることが多かったのですが、今回は何と言うか読んでさらに自分の中でストンと落ちてくれたって言うか…難しいんですがとりあえずとても納得出来る感想でした。
あのお母さんのリボンのシーンは俺もヤバかったです…。その前の弟の「ほむらほむら」で軽くヤバかったので…。弟見た目に比べて幼稚すぎるだろとか全然気にならなかったです…。

それにしても仁美は…w。友人に「あれはぜってーさやかをけしかけるためだから!!」とか熱弁してたので凄く…。いや何て言えば良いんでしょう?哀しいというか空しいというか。

もう何もかもがピッタリとあった素敵な作品でした。色々な意味で衝撃を受けることがありあしたし。そして作画は本当に…。
奇麗に合わさった。まさにそんな感じですよね。千和さんの演技はマジで惚れもんです…。

あ、まどマギドラマCDなかなかですよ。まだDVDの方は見れてないんですが、ドラマCD聞いて色々と思い起こされてしまって…。
[2011/04/28 07:28] URL | tokuP #- [ 編集 ]


一言で言うなら、緑は鬼畜なんですよ。ええ。

ブラフじゃないならそれらしい演出をしてくれよ……。語りあうシーンで頬赤らめるとかさぁ。あの場面の二人は明らかに共通の友人について語っている顔だろうがよぉ、と延々と愚痴っておりました。仁美が大勝利すぎる。
しかし、考えようによってはさやかが死んだことで絶対この2人気まずくなりますしね。改変後の世界でのさやかの死因がどうなるかにもよりますが、中学生でそれだけの経験しちゃうとこの先の将来も心配というか。

ドラマCDよかったですか。うーむ、DVD買いたいけど今月は一日二食カップめん生活になりそうな勢いだし……。
修正もすごいらしいですし、余裕出たら絶対に買いたいとは思います。うん、ノベライズは今のところあまり期待できそうにないですし。(せめて虚淵さんが書くんなら今からでも期待できるんだけど)

[2011/04/28 16:20] URL | 西織 #fBhJEaUc [ 編集 ]


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Author:西織
この欄を編集するのを完全に忘れていた男。今年の四月に新社会人という名の社畜人生に一歩を踏み出した。



性別:男
年齢:22歳
血液型:A型
趣味:読書&執筆
将来の夢:作家(前途多難)

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自作小説専門のブログ作りました。
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