空っぽの知識
 かたよりまくった読書くんの日記
本の感想。
 Fateもひと段落着いたので、ようやく前々から言っていたものをやります。


 読書感想、いえーい!



○『パラダイスクローズド~THANATOS~』 著/汀こるもの

パラダイス・クローズド THANATOS (講談社ノベルス ミI- 1)パラダイス・クローズド THANATOS (講談社ノベルス ミI- 1)
(2008/01/11)
汀 こるもの

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 購入物。
 えーと、この作品ですね、僕は発売してから二週間後に買って読みました。
 ……出版日は、1月11日。対して、今日の日付は3月25日。
 何故こんなことになったかというと、読んでいた頃に丁度ぶっ倒れてずっとそのままという……


 まあ、とりあえず感想。
 『本格ミステリを打ち倒そうとする生意気な新人が現れた』という有栖川有栖さんの推薦文でデビューした本作。第37回メフィスト賞を受賞していたので、評判を見て買いました。

 いやあ、面白かったです。なんていうか、お約束に従いつつその斜め上を滑走している感じが。ひねくれてるなぁと思いながら楽しんで読みました。
 実を言うと僕、あんまり本格ミステリって好きじゃないんですよね。昔は結構好んで読んでたんですけど、ある時期からさめちゃった感じになったので。なので、こんな風に本格ミステリをネタにした小説は逆に大好きになってしまいました。
 ミステリーにしては、キャラクターが立っているのですらすらと読み進められました。死神に取り付かれてるとしか思えない美樹や、その尻拭いのために名探偵にならざる終えなかった真樹。その二人の高校生の世話役を押し付けられた高槻警官。この三人の噛み合ってるのか噛み合ってないのか分からない微妙な感じが楽しいです。これならラノベしか読めない人も読めるんじゃないだろうか。

 途中にはさまれる魚のうんちくの量もすごければ、綿密に張られた伏線もすごい。何気ないことが後々きいてくるところは、まさしく本格ミステリ。それを軽快なテンポでやってくれるから、いつも本格の硬い文章にうんざりしている身としては読みやすくて助かります。
 文体も、結構僕の好みに近かったです。ちょっと持って回った言い回しも多かったですしね。このくらいの文体なら、大抵の人は読みやすいんじゃないでしょうか。

 ただ、一つ残念だったのが最後の美樹が前に出て解決変モドキを行うところ。ヒョウモンダコを武器に美樹が蠅の王と化したシーンは、かなり笑えたのですが、ちょっと助長過ぎたかもなと思いました。同じ内容を反復することで効果を出すのはいいのですが、少しそれがやりすぎているのではないかな。まあ、しつこいくらいに言ってくれるおかげで美樹の征服王っぷりが実感できて笑えましたけど。

 全体的に面白かったです。シリーズものとして考えているようなので、次が出るのが楽しみです。


 「そんなもん知らねーよ。バーカ」 by立花真樹




○『生徒会の一存』 著/葵せきな

生徒会の一存 (富士見ファンタジア文庫 166-7 碧陽学園生徒会議事録 1)生徒会の一存 (富士見ファンタジア文庫 166-7 碧陽学園生徒会議事録 1)
(2008/01/19)
葵 せきな

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 購入物。
 笑いました。とにかく笑いました。あまりの痛々しさとバカバカしさに笑いました。
 いやあ、これ表紙からしてネタと分かるじゃないですか。だから最初はちょっと倦厭してたんですよね。痛々しいだけだったら嫌だと思って。
 だけど、どうもいろんなところで聞く評判は悪くない。むしろ、笑えるといういい評判が多かったです。なので、ちょっと一話だけ立ち読みしてみたんですよね。
 その上で分かったのが、ただの痛い小説ではない。
 言うならば、『痛い』というものまでネタにしている小説。気楽に読むことが読み方として正解ではないかと思うような本。実際、僕は疲れ果てて何もしたくないときに読んで盛大に笑って心が楽になりました。

 内容としては、ある学校の生徒会での日常をつづったもの。作者曰く『四コマ小説』。確かにその通りで、四コマを読んでいるかのような軽快なテンポで話が進みます。
 ストーリーは一応存在しますが、そっちはメインじゃないです。メインはやっぱり笑いを誘う生徒会メンバーの雑談。っていうか、ギャグ。内容全部がギャグと言っても過言ではなりません。
 一番すごいのは、前にも述べているように、痛々しささえもネタにしきるその精神。ただ読者にこびているだけなら正直気持ち悪いだけですが、これは読者に媚びているわけではなく、純粋に作者が楽しんで書いてるんだなぁと思えます。(そうじゃないとここまで危険でかつ笑えることは出来ません)

 かといってストーリーを蔑ろにしているわけではありません。ちゃんと一本筋が通っているんだというのも分かります。その辺が、余計に安心して笑える要素でもあると思います。これがストーリーの破綻したただバカバカしいものだったら、ここまで面白いと思えなかったと思いますし。

 化物語に近いところがあるので、化物語が好きな人は読んでみてはどうでしょうか?


 「皆好きです。超好きです。皆付き合って。絶対に幸せにしてやるから」 by杉崎鍵



○『“文学少女”と穢名の天使』 著/野村美月

“文学少女”と穢名の天使 (ファミ通文庫 の 2-6-4)“文学少女”と穢名の天使 (ファミ通文庫 の 2-6-4)
(2007/04/28)
野村 美月

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 購入物。文学少女シリーズ第四弾。
 狐さん、ようやくここまで読んだぜ!(私信)

 いろんな人が「五巻はいいぜ!」と言っていたので、文学少女シリーズを五冊大人買いして揃えました。そして四巻目を今日読み終わったところです。
 とりあえず、一言。
 この巻で琴吹さんが大好きになりました。
 つんつんばかりしてたツンデレがでれるところはやっぱりいいですね。特にこのシリーズでは、前半は徹底して琴吹さんはつんつんしてたので、その破壊力も最強でした。
 ってか、反則ですってこれ。

 えーと、閑話休題。

 このシリーズのすごいところは、複数の物語を同時進行させるところだと思うんですよね。それでいて、それらが関係ないわけでなくて、ちゃんと重なり合っている。
 前に作者の野村さんのインタビューを見たときに、執筆するときの姿勢を聞かれていました。そこで、野村さんはひたすら登場人物に感情移入するということを言っていたのですが、確かにその様子が見て取れます。だって、どの人物もしっかりとした『自己』を持ってるように見えるからです。だからこそ、無数に混ざり合う物語が破綻していない。
 普通、一人称の小説では語り部の主人公に感情移入するものなのですが、この小説は違って登場人物全員に感情移入できます。セリフの一言一言が生々しさを持っていて、読んでいてその人物の気持ちが伝わってくる。
 特に今回で言うと、僕としては『天使』である臣くんの気持ちが苦しいほど伝わってきました。心葉と似通った部分がある二人は互いに自分と似ているということを意識していて、それゆえに苛立ちを抑えきれなかった。臣の許せない気持ちというのが、鋭い刃物のようにぐさりと突き刺さるような気がしました。
 また、そうやって感情移入してしまうから、簡単にキャラを嫌いになれない。今回で言うと毬谷先生はかなり酷いことをやっていますが、その心情を考えると簡単に嫌いになれないんですよね。彼は彼で苦しんでいるというのが、よく分かるというか。
 こういうことを思わせてくれるので、作者の野村さんはすごいなぁと思います。


 しかし、どうでもいいことかもしれませんが、このシリーズ意外と死亡率高いですね……。リアリティがあるので結構こたえるのですが……。
 まさか次は……って感じである登場人物の顔が頭に浮かぶのですがそれだけは止めてくださいと全力で思う。

 さて、次はとうとう問題の五巻。これから読み始めます。
 散々言われてきた美羽とは一体どういう人物なのか。そして、心葉と美羽の間にどんなことがあったのだろうか。結構厚さもあるので、わくわくしてます。


 「井上は……あたしの、初恋だったんだよ」 by琴吹ななせ



 久しぶりの本の感想。なんかかなり時間かかりましたし疲れました……。
 でも、こうやって感想を文字で適当に書いていくのも楽しいです。(あまりに適当だから読みづらいかもしれませんが、そこは自己満足なので勘弁してください)
 余裕があったら明日もやります。

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コメント

文学少女の5巻はとてもいいと思います。
ただそのぶん、6巻に番外編を持ってきているので
6巻が少し読みづらいと思います。
5・6巻を同時に買って5巻の感動の抜けきらないまま
6巻を読んだら少し拍子抜けしました。
ちゃんと番外編であることを確認しなかった自分が悪いんですけどね。
ちなみに7巻が4月28日に発売される予定だそうです。

プレステ2は持ってません・・・・・気にしなーい
[2008/03/26 17:02] URL | 狐 #- [ 編集 ]


五巻読みましたよ。評判どおりいい話でした。
今から感想書きます。

プレステ2持ってませんか……。こんなところに同士がいるとは!(みんな意外と持ってるんですよね)
まあ、こういうのはなんですが、パソコン版でも面白いものはおもしろい!(そういう問題じゃないけど)
[2008/03/26 21:59] URL | 西織白夜 #fBhJEaUc [ 編集 ]


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西織

Author:西織
この欄を編集するのを完全に忘れていた男。今年の四月に新社会人という名の社畜人生に一歩を踏み出した。



性別:男
年齢:22歳
血液型:A型
趣味:読書&執筆
将来の夢:作家(前途多難)

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